
『いわき時空散走フェスティバル2025春』植田・佐糠・金山ツアー
▶ 植田・佐糠・金山ツアー『いわき時空散走フェスティバル2025春』
【日時】2025年5月25日(日)13時~16時30分
【集合・解散】植田駅
【サポーター】正木里奈(まさき・りな)

いわき時空散走サポーターの正木里奈さん
▶ツアーコース
(スタート)植田駅→ 植田八幡神社→ 植田商店街→ 大東銀行植田支店前→ 吉田松陰来訪碑→ 狸塚→ 植田公民館→ 駄菓子屋→ 正木さん実家→ 佐糠薬師堂→ 佐糠八幡神社→ 出羽神社→ 植田駅(ゴール)
今回は県外からの参加者が多く、茨城県、東京都、そして遥々北海道から来られた方も!また、植田駅近くご出身の地元の方にも参加していただき、地元の方ならではのお話を沢山お聞きすることができました!
植田駅からスタートし、まずは歩いて歩道橋を渡り駅の反対側へ。そこから少し歩き、『植田八幡神社』に行きました。植田に初めて来た人が多いため、まずは植田の町を一望しようということで、高台にある植田八幡神社から植田エリアを見下ろしました。ここからは、植田の町と、鮫川と海、常磐共同火力勿来発電所などが見えました!初日の出や、花火大会の時は絶景スポットだそうです。また、八幡神社には厄祓いの石があり、自分の干支が描かれた石に厄割玉を投げるというものがありました!
そして植田駅までまた戻り、自転車に乗ってスタート!今回は、植田パティオ通りを走っていきます。レトロな街並みでどこか懐かしい雰囲気。しかし、閉業した後売りに出されることなくシャッターが下ろされたままの店が多いという課題もあるそう。
ここで地元の方が「この通り何か気づきませんか?実は電柱がないんですよ。」と教えてくれました!何度も通っているのに無電柱化されていることに今更気づきました。火力発電所の力が大きいんじゃないか?とのことでした。
次に大東銀行植田支店の辺りで止まり、古地図を広げながら植田商店街の昔と今を見比べます。今も残っているお店もあれば、変わってしまったところも。地元の方によると、フジコシやマルトもこの通りにあったそうです!
その後、吉田松陰来訪の碑、狸塚に立ち寄り、佐糠エリアへ入っていきます。そして、植田公民館・勿来図書館へ。ここには、『チャレンジホーム』があり、さまざまな事情で学校に通うことが難しい小・中学生が、ここに来ることで出席扱いになるというシステムがあるそうです。正木さんは普段、自立支援の仕事をされています。
外に出ること自体が大きなハードルになっている子が多いそうで、数時間だけでも、ここに来れば図書館の本を読んでいても、1日の出席がつけられるとのこと。「学校に通っている子からしたら「ずるい」って思うかもしれないけど、外に出るだけでもすごい頑張ってるんです。」と話していました。そんなシステムがあることを私は初めて知りましたが、当事者だけでなく地域の誰もが知っている状態にしていきたいですね。
その後、駄菓子屋に行き少し休憩。懐かしい駄菓子を食べて楽しみました!そして、佐糠にある正木さんの実家、佐糠薬師堂、佐糠八幡神社へ。廃仏毀釈により正木さんの家は御葬式などは神式で行うそうですが、その話に植田出身の方が驚いていました。泉藩で廃仏毀釈が徹底された佐糠エリアと、平藩の植田エリアではやはり全然違うということが改めて分かりました。
最後に、出羽神社におる古川傳一翁像を眺めて、植田駅まで戻りゴール!地元の方が参加されたおかげで、より地域の解像度があがる濃いツアーとなりました!また、ツアーに参加して自分の地元と比べたり、考えるきっかけになった方もいました。
隣の地域でも、歴史的背景や文化の違いが今にも繋がっていたり、共通点もあったり、会話することでたくさん発見できるものですね。
文章・写真:井上栞里