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『いわき時空散走フェスティバル2026春』湯本・浅貝ツアー

▶ 湯本・浅貝ツアー『いわき時空散走フェスティバル2026春』

【日時】2026年5月9日(土)13時~16時

【集合・解散】温泉神社

【サポーター】山田亜希子(やまだ・あきこ)

▶ツアーコース

(スタート)温泉神社→ 中央通り湯壺跡→ 光洋電化駐車場(銭湯 鶴の湯と共同水道の跡地)→ 馬上理容店横 線路跡と水道橋→ 傾城の歩道橋→ 浄水場跡→ ほるる→ 子種神社→ 和菓子の久つみ→ 温泉神社(ゴール)

 

ツアー開始前には、運営メンバーは『A家食堂』でランチをいただきました!いわき時空散走でも度々紹介している、地域の皆さんから愛される沖縄料理屋さんですが、湯本駅前の再開発で立ち退きが予定されています。この場所がなくなってしまうことは非常に悲しいですが、オーナーのあやさんも「新しい場所を探して営業を続けていきたい」と話してくれました。アットホームで温かい空間で、愛のこもった美味しい料理が食べられる場所。これからも語り継いでいきたいですね。

今回のツアーでは、湯本の「水とお湯」をテーマに巡りました。サポーターの山田さんが事前に自らリサーチしツアーコースが完成しました。ノマドキネマUsuraCasuraさんの投稿を見てお話を聞いたのがきっかけで、今回のテーマが決まったそうです。

 

温泉神社からスタート。境内にある、山田さんのおじいさんが奉納した「湯殿山」と書かれた石碑の前で、お話をお聞きしました。山形県の羽黒神社にも大きな狛犬を奉納するなど、とても信心深い人だったそうです。新たに発見したものとして、山田さんのおじいさんの会社『三ツ山物産株式会社』の手拭いを見せてくれました。河童の絵と、三ツ山物産と書かれた横に三つの山が連なったマークがあり、それを見て「三ツ山は出羽三山のことなんですかね。」との声がありました。山田さんも言われて初めて気づいたそうですが、後日両親に確認したらやはりそうだったらしく、おじいさんの信仰心に驚いていました。

その後、中央通りの湯壺跡へ。ここで、湯本町の温泉と水の歴史について話を聞きました。かつて、湯本は至るところから温泉が湧き出ていましたが、飲み水がなく大変苦労したそうです。平サポーターの北林さんのおじいさん(湯本に住んでいた時期がある)の手記にも、井戸に手桶で水を汲みに行くのが大変だったと書いてあったそうです。またその場所には、本物の石炭もなぜか置いてあり、ツアー参加前にほるるに行って予習してきたという参加者の方が、常磐の石炭について説明してくれました。まさかの初参加で県外の方がツアーで石炭について説明させられるという、時空散走ツアーらしい瞬間でした(笑)

次に到着したのは、とある駐車場。ここには、かつて銭湯があったそうです!さらに自転車で走った先にあったのは、「たからばし」と書かれた小さな橋。橋の下の方を覗いてみると、レンガ造りになっています。車一台が通れるくらいの細い橋、なんとここは常磐炭鉱の線路跡だそう!

すると、隣にある馬上理容店の店主が出てきてくれて、お話を伺うことができました。山田さんもリサーチの際に何度か訪問したそうですがタイミングが合わずだったそうで、ツアー当日についに会えるという奇跡!店主の方によると、橋から見えるアーチ状のような銀色のパイプは水管橋というもので、水道管が地中に作れないときに橋のような形で地上に水の通り道(水道管)を作るそうです。また、橋の下あたりの川底を見てみると、コンクリートの部分があり、それは水道管の跡で、近辺の炭鉱住宅に水が運ばれていたそうです。

店主のお話を聞いていると、だんだんと当時の湯本の生活、水の巡りが分かってきました。最後には、「お土産に持ってきな!」と本物の石炭を渡してくれました。今日私たちが来ることを分かっていたのかと思うほど、素晴らしいまちの案内人でした。ありがとうございました!

次の目的地に向かって走りだすと踏切があり、そこにある歩道橋が福島県で一番古い歩道橋なんだとか!そしてたどり着いた場所が、「ここはなんだ…?」という場所で、自転車を置いて草むらをかき分けながらアドベンチャーな道を進んでいきます。小高い山を登っていくと、何か書かれた大きな石碑と、その先にはフェンスが出てきました。なんとここは浄水場跡だそうです!飲み水に長年悩まされた住民にとって、悲願の浄水場完成でした。石碑を読んでみると、この浄水場では好間の方から水を引っ張っていたそうですよ。

この辺りは、「傾城」というエリア。「傾く城」と書きますが、浄水場が建設された場所には、かつて「城」があったと聞いたことがあるそうです。城から浄水場になり、今は何もないですがこの先また何かできるかもしれませんね。また、「城が傾くほどの美女がいた」ということから、この地域が「傾城」という名になったという言い伝えもありますが、この辺りに遊郭などがあったかどうかも不明です。

次に、ほるるのコミュニティスペースにて休憩タイム!コミュニティスペースは、入場無料でどなたでもご利用いただけます。お土産コーナーも併設されており、山田さんの一押しは、かつて石炭袋にプリントされていた「タンクロー君」というキャラクターが復刻されたグッズたち。tシャツやトートバッグがあり、レトロなロゴがとても可愛いです。参加者の中にはすでにご存じの方もいましたし、その場で買ってる人もいました!事務局の我々もタンクロー君tシャツを愛用しています(笑)そして帰り際には、顔出しパネルで写真も撮りました!

休憩した後は、子種神社へ!ここには井戸があり、貴重な飲み水が確保できたので、沢山の人が水を汲みに来ていたそうです。子宝の神社ということもあり、妊婦さんがここで水を汲むと子宝に恵まれるとされ、帰り道に男性と会うと男の子、女性に会うと女の子を授かるという言い伝えもあったそうです。また、毎年夏になると東町(子種神社からは離れている)の地域の方々が子種神社のお祭りをしているそうで、普通は神社のある地域でそこの住民たちがやっていることが多いため、山田さんは長年疑問に思っていたそうです。今回のリサーチで、湯本の人たちは「飲み水」が貴重であり、子種神社の井戸に救われたから、今でも東町青年会が子種神社の神様に感謝し大切にしているということが分かったと話していました。

そして最後には、湯本駅前にある老舗和菓子屋「久つみ」に行き、各々おやつを買って食べました!馬方ようかん、わらび餅、石炭まんじゅうなど、どれも美味しそうなものばかりで色々食べながらお喋りを楽しみました!

温泉神社に戻り、無事終了。「水」という一つのテーマからこんなにも湯本の暮らし・歴史が見えてくるとは・・・今回はテーマが絞られていることで、スポットを巡っていくごとに情報が繋がり、深く理解できるツアーでした!新しい発見ばかりで、山田さんのリサーチ力が凄まじい!!次回ツアーも楽しみですね。

 

写真・文章:井上栞里

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