『いわき時空散走フェスティバル2026春』泉ツアー
▶ 泉ツアー『いわき時空散走フェスティバル2026春』
【日時】2026年5月30日(土)13時~16時
【集合・解散】泉駅
【サポーター】寺澤亜彩加(てらざわ・あさか)

▶ツアーコース
(スタート)泉駅→ 駅近くのおすすめ店たち→ 密嚴堂→ パン・ド・カンパーニュ→ 山下公園(休憩)→ 泉ヶ丘ハイタウン→ すぎのいえ書房→ 泉駅(ゴール)
ついに、新しくマップが完成した「泉」エリアのツアーとマップのお披露目です。これにて、目標としてきた、いわき市内14駅すべてのマップが完成しました!2023年から約3年かけて、沢山の地域の方たちと共に14つのマップを制作してきました。”やっとここまで来た”とも言えますが、大事なのはここからだと思っています。ここまで作ってきたものを、地域で実装できる形にしていくため、引き続き地域の皆さんと一緒に「いわき時空散走」を育んでいきたいです。

今回の泉ツアーは、いわき時空散走事務局長でもあり、泉住民でもある、寺澤さんが務めます!泉で暮らす、一生活者としての目線で、お気に入りのお店や、紹介したいスポットを巡りました。
泉駅に集合し、木陰のベンチに座りながら、自己紹介をしてゆるっとスタート。泉駅前に大きな岩が佇んでいるのですが、これは「照島」のモニュメントです。照島は、いわき市泉町下川の海に浮かぶ小さな断崖絶壁の島で、鳥の「ウミウ」の生息地として国の天然記念物に指定されています。

また、話が盛り上がったのが、「照島ランド」について。1968年に開業し、オイルショックの影響などから1975年に閉業したため、わずか数年しか運営されなかった幻の遊園地。参加者の中に、知っている方がいて、「イルカショーがあった」「船があった」など話をお聞きしました!資料によると、アザラシやアシカなど他にも色んな海獣がいたり、プール、レストランがあったりしたそうです。そして廃業後は、「ビー・バップ・ハイスクール」のロケ地としても使われたそうですよ。

次に、自転車を押しながら歩きだし、駅前の寺澤さんのおすすめ店紹介タイム!最初のお店は、『キッチン はらぺこ』色んな種類のお惣菜が並んでおり、ランチでは好きなおかずを選ぶことができ、テイクアウトも可能です。夜は、日本酒と一緒に食事もできるんだとか!ツアー終了後に寄って、夜ごはん用にテイクアウトしている参加者もいました。

そして、少し歩くと、『カスタムサトー』という自転車屋さんがあります。自転車販売や、出張修理もしています。意外といわき市内自転車屋さんが少ないので、気軽に行ける自転車屋さんが町にあるのはありがたいですよね。
次に紹介するのは、『酒縁 てる』という居酒屋さん。ご夫婦で営まれており、旦那さんは元々漁師さんだったそうです。参加者の中にも常連さんがいまして、おすすめメニューは、「めひかり茶漬け」だそうです。福島の日本酒が豊富で、飲み比べなども楽しめるとのことでした!

近所だけど意外と行ったことがないお店って結構ありますよね。遠くまで出かけるのも良いけど、近所の店も開拓していきたいなと思ったのでした。次は、やっと自転車に乗って、『密嚴堂』へ。

泉というエリアは、元々、泉藩の領地でした。いわき時空散走では、植田・佐糠・金山ツアーでよく話に出てきますが、泉藩は「廃仏毀釈」を徹底し、藩領内の全ての寺院を廃寺にしました。なので、元々泉藩だったエリアはいまだにお寺がなかったり、神式で葬儀をしたりするのですが、ここ密嚴堂は、平成30年に松井弘観氏が開いた高野山真言宗のお堂です。

松井さん「廃仏毀釈というのは、明治元年から4年にかけて全国各地で起こりました。しかし、大体の藩は仏さまは大事だからと、壊れかけていたお寺だけ壊して、半分以上残していたんですね。300以上藩がある中、全て壊したのはたったの3藩だけ。薩摩藩、苗木藩、そして泉藩です。泉藩に関してはあまり知られていないんですけどね。薩摩藩は、数年で半分くらい復活しているんですが、泉藩は150年経って復活したのは2つ。」

松井さん「私は、元々警察官をしていたんですが、色々と調べていたら、どうやら私のご先祖様が先鞭をつけたみたいだ、と分かったんです。うちにある文書によると、先祖の松井清水は、近くにあるお寺の仏像の首を切って、さらした。お咎めが、謹慎3日間だったそうです。どうやらそれがきっかけになって(廃仏毀釈が)始まったようなんです。それを知って、和尚さんに相談をして、警察官を定年退職後、修行しました。」
戊辰戦争のこと、廃仏毀釈のこと、密嚴堂を開くまでの経緯、松井さん自身の人生など、様々なお話をお聞きしました。最後に、お線香をあげてお参りさせていただきました。貴重な時間をありがとうございました。

次は、泉町玉露の方へ。道の途中で、参加者の行きつけラウンジ「BBA」の前で立ち止まります。ネーミングが最高。普段は年上のお姉さんたちがいるそうなのですが、月曜日は「GGI」になり、旦那さん達がお店に立っているそうです(笑)もう、すごくいいですよね。気になりすぎる!!

その後、寺澤さんの行きつけのパン屋さん『パン・ド・カンパーニュ』に行ったのですが、残念ながら大人気でパンが売り切れでした…!バナナケーキが残っていたので、それを購入し、近くの公園で休憩しながらみんなで食べました。普段はハード系のパン、総菜パンなど、美味しいパンが並んでいるそうなので、皆さんもぜひ行ってみてくださいね。


そして次は、『泉ヶ丘ハイタウン』へ!分かる方には、「あの坂を自転車で!?」となると思うのですが、名前通りのハイタウンに向かって、時空散走らしからぬ急坂をのぼりました…自転車で上るのはさすがに無理だったので、押しながら安全に気を付けて泉が丘まで行きました~!のぼりきると、みんなへとへとでしたが、眺めは最高!水分補給をしっかりとって休憩しました。

そんな泉が丘の住宅街の中にひっそりと佇む本屋さん『すぎのいえ書房』へ到着。去年の10月にオープンしたばかりで、古本から新刊まで扱っており、レトロな品も色々ありました。本屋さんを始めたきっかけは何だったんですか?と聞くと、

店主「簡単に言うと、私、猫を飼ってたんです。その愛猫が亡くなってしまって、悲しくて、思い出を忘れないために書きとめたくなって、その愛猫の本を書いてみたら、本っていいじゃんって改めて気づかされて、それで本屋さんやってみようかなって。他にも色々理由はありますけど、きっかけはそれです。」

店主はご出身が山形市で、お父さんも本屋をやられていたそうです。元々趣味で使っていたガレージを改装して、愛猫の一周忌にオープンをしたそうです。人生、どんな出来事がきっかけになるか分からないし、色々なタイミングが巡ってくるものですね。店主さんも、お店の雰囲気もとても素敵なので、宝探し気分で、ぜひ皆さん行ってみてください!

そのまま坂を下っていき、泉駅まで戻ってきました!今回のツアーでは、寺澤さんの暮らしの範囲でのスポットを巡ることで、地元参加者のおすすめなども聞くことができたり、とても身近で時空散走らしいツアーでした。また、密嚴堂の松井さん、すぎのいえ書房の店主、それぞれ全く別ですが、人生において大きなきっかけだったであろう話をお聞きして、とても感動しましたし、かっこいいなと思いました。
泉マップは、皆さんに公開できるよう現在作業を進めています。公開までもうしばらくお待ちください!
写真:鈴木穣蔵
文章:井上栞里